1. HOME
  2. 被害者の母親「もっと長い期間、罪と向き合ってほしかった」 山本受刑者が死亡 福岡・太宰府暴行死

被害者の母親「もっと長い期間、罪と向き合ってほしかった」 山本受刑者が死亡 福岡・太宰府暴行死

暮らし

2022/11/10 18:10

サムネイル
2019年に福岡県太宰府市で佐賀県の主婦を暴行して死なせたとして傷害致死などの罪で服役していた山本美幸受刑者が死亡していたことがわかりました。
◆山本美幸受刑者(電話の音声、2019年9月)
「あなたたちのおかげで、めっちゃ借金が増えてさ、めっちゃ生活潰されているんですけど。あなたに貸したお金は返済してくださいと約束しておりますので返済をしてください」

事件前、執拗に金銭を要求していた女。
2021年12月、傷害致死などの罪で懲役22年の判決が確定し、佐賀県の麓刑務所に服役中だった山本美幸受刑者です。

2022年夏ごろ、体調の悪化で死亡していたことが分かりました。

43歳でした。
福岡高裁の確定判決によりますと、山本受刑者と、同居していた岸颯受刑者(27)は、佐賀県の主婦・高畑瑠美さん(当時36)から金銭を搾取する目的で太宰府市の自宅アパートなどに監禁し、2019年10月に木刀で殴るなどの激しい暴行を繰り返し外傷性ショックで死亡させました。


逮捕当時から山本受刑者は一貫して事件の関与を否定。

しかし、2021年3月、福岡地裁は「被害者を服従させて搾取するという私利私欲の目的のために犯行に及んだ」と指摘した上で-

◆裁判長
「被害者に対する優越感から暴行や虐待行為を楽しんでいた様子も見受けられる」
「人としての尊厳を踏みにじられた末、生命を奪われた瑠美さんの感じた苦痛は計り知れない」

として、山本受刑者に懲役22年の判決を言い渡しました。

判決文が読み上げられる間、山本受刑者は肩をふるわせながら笑っていました。
◆TNC記者
「山本受刑者が亡くなったことは知っていた?」
◆太宰府事件関係者
「知りませんでしたよ」

山本受刑者が死亡した原因は何だったのかー

TNCは太宰府事件に関係し、山本受刑者を長らく知る人物に話を聞くことができました。

◆TNC記者
「病気を抱えていた?」
◆太宰府事件関係者
「確かに逮捕される1ヵ月くらい前に入院していたのは間違いない。病名は分かりません。終わったことやし、今更どうやこうや言うたってしゃあないし、安らかに眠ってくれと。『あの世で反省してくれ』ってかんじやね」
太宰府暴行死事件をめぐって、テレビ西日本は、瑠美さんの家族が11回相談したにも関わらず捜査に乗り出さなかった佐賀県警の対応について問いただしてきました。

しかしー
◆佐賀県警 杉内由美子本部長(2020年12月当時)
「一連のお申し出の内容からは、被害者の女性に直ちに危害が及ぶ可能性があるとは認められませんでした」

佐賀県警は、署で相談を受けた場合の報告書の書き方などを見直すとした一方、「当時の対応に問題はなかった」と結論づけています。
山本受刑者の死亡を受けて、被害者・瑠美さんの母親は電話での取材に次のように語りました。

◆瑠美さんの母親
「二度と世の中に出てこないでほしいと思っていた。もっと長い期間、罪と向き合って反省して欲しかった。苦しんで欲しかった」

あなたにおすすめ

  1. HOME
  2. 被害者の母親「もっと長い期間、罪と向き合ってほしかった」 山本受刑者が死亡 福岡・太宰府暴行死