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「泳ぐ宝石」ニシキゴイ 円安が“後押し”し高値に 世界のバイヤー集うオークションに密着 【福岡発】

暮らし

2022/11/14 20:55

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「泳ぐ宝石」とも言われるニシキゴイのオークション。

福岡県久留米市の会場には、世界中から多くのバイヤーが訪れ、次々と高額で競り落として行きました。

なぜ海外で高い人気となっているんでしょうか?

▼川崎キャスター
「久留米市のコイの養殖場にやってきました。水槽には150匹以上のコイがいまして、今からオークションが始まるんです。そして、品定めをしているのは外国の方ばかりなんです」

11月11日、久留米市で開かれたのは『第1回九州錦鯉オークション』。

1カ月前の10月11日に日本への入国規制が緩和されたことから、今回は多くの外国人バイヤーが参加しました。

▼川崎キャスター
「どれが狙いですか?」
▼スイスから来たバイヤー
「あれが素晴らしい。紅白、最高のニシキゴイです」

▼川崎キャスター
「きょう168匹いるけど、見ての感想は?」
▼ハワイから来たバイヤー
「いやー全体のレベルが非常に高くて、来た甲斐がある」

華麗な姿から『泳ぐ宝石』と呼ばれ、日本を代表する魚でもあるニシキゴイ。

今、海外で人気が高く、国内生産の約8割が輸出されているといいます。

▼尾形養鯉場 尾形学 社長
「コロナでですね、海外からのお客さんが誰も来れない状態になったから、工夫してネットで販売したりメールで注文取ったりしていたんですね」

コロナ禍となっても海外での需要は高く、輸出額は年々増加し、2021年は過去最高の59億円にものぼっています。

ロックダウンなどで「おうち時間」が増え、家での観賞用として購入する外国人が増えたことなどが背景にあります。

そんな中で開かれた約3年ぶりの対面式オークション。

どんなニシキゴイが人気なのでしょうか?

▼川崎キャスター
「メジャーなものは?」
▼尾形養鯉場 尾形学 社長
「メジャーなものは紅白ですね。白地に赤い模様がある紅白、これが一般的な」
▼川崎キャスター
「模様とか含めて、どういうものが高くなる?」
▼尾形養鯉場 尾形学 社長
「体形が基本で、地肌、あと模様・資質。質と言ってもなかなか口で表せない」

そして、今回のオークションの責任者の尾形さんが、高値を予想するニシキゴイは…

▼尾形養鯉場 尾形学 社長
「『昭和』という品種で、有名な生産者、その中でも、この大きい『昭和』とか」

体長75センチ、赤・白・黒の模様がついた「昭和三色」という種類のニシキゴイです。

果たして、いくらで落札されるんでしょうか?

そして、午前10時、海外バイヤー20人を含む35人の参加でオークションが始まりました。

▼川崎キャスター
「オークション始まっているんですけど、どんどん値が上がっていきます」

開始早々から50万円以上の高値連発で、次々とニシキゴイが競り落とされます。

実は、ある「後押し」が、高値の理由となっていました。

▼ベルギーから来たバイヤー
「今は円が安いから、当面いい状況です」
▼川崎キャスター
「買いやすいですか?」
▼ベルギーから来たバイヤー
「買いやすいです」
▼川崎キャスター
「きょうの予算は?」
▼ベルギーから来たバイヤー
「500~600万円です」

急速に進む円安が、日本円で取引されるニシキゴイを買いやすくしていたのです。

そしていよいよ、高値が予想されていた「昭和三色」のニシキゴイが競りにかけられます。

「『昭和』、30万から50万、51万」

あっという間に50万円を突破。

参加するバイヤーがどんどん値を上げていきます。

「100万円」
「おーーー」

ついに100万円の大台に乗ります。

そしてー

「130万円」

香港のバイヤーが130万円で落札、この日一番の高値です。

約3年ぶりに開催された対面式のオークションでは、全てのニシキゴイが落札されました。

▼尾形養鯉場 尾形学 社長
「久しぶりに通常のオークションができて本当に良かったです。皆さんの盛り上がりを肌で感じて、大変うれしく思っています」

コロナ禍で需要を伸ばす『ニシキゴイ』。

円安を追い風に、今後さらに人気を高めそうです。

(TNC報道ワイド「記者のチカラ」 2022年11月11日OAより)

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