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福岡5歳児餓死 「なんですか!押しかけたりして」 ママ友による支配はあったのか 幼稚園教諭らが証言

暮らし

2022/08/30 20:55

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福岡県篠栗町の5歳児餓死事件の裁判員裁判で、検察が指摘するママ友の女による母親の支配はあったのか、共通の知人や幼稚園の教諭らが証言しました。

起訴状などによりますと、篠栗町の無職・赤堀恵美子被告(49)はママ友の碇利恵被告(40)と共謀し、2020年4月、当時5歳だった碇被告の三男・翔士郎ちゃんに十分な食事を与えず餓死させたほか、碇被告から約200万円をだまし取るなどした罪に問われています。

29日、福岡地裁で開かれた初公判で、赤堀被告は起訴された内容について裁判長に問われると-。

◆初公判でのやりとり(29日)
赤堀「(保護責任者遺棄致死について)指示はしていません」
裁判長「詐欺や窃盗についてはどうですか?」
赤堀「違います。お金を騙し取ったということはないし、窃盗の件も(碇被告に)頼まれて(預金を)おろしてきたので、そこも違います」

起訴内容を全て否認し無罪を主張しました。

30日に開かれた第2回公判には、検察側の証人として赤堀・碇両被告の共通のママ友が出廷し、碇被告に度々借金を頼まれ合わせて11万5千円を貸したことなどを証言しました。

◆検察側と証人のやりとり
検察「どういった経緯で貸しましたか?」
共通のママ友「赤堀さんが碇さんに『お金借りるんやけ、ちゃんと言わなよ』と言って、碇さんが正座をしました」
検察「誰がどう返済しましたか?」
共通のママ友「赤堀さんが持ってきました」
検察「赤堀被告が持ってきた理由は」
共通のママ友「赤堀さんが預かったから」

碇被告が借金に訪れる際には、ほぼ毎回赤堀被告が同席していたと言います。

さらに、このママ友は、衰弱した様子の翔士郎ちゃんを目にしていて、頭痛を訴える翔士郎ちゃんに対し赤堀被告がこう話しているのを聞いていました。

◆赤堀被告(共通のママ友の証言より)
「目に見える症状じゃないし本当か分からん。嘘つくときもあるもんね」

◆検察側と証人のやりとり
検察「翔士郎ちゃんの様子は?」
共通のママ友「立ち上がるのもきつそう、何かにつかまらないと立てないようでゆっくりと立ち上がっていました」

5歳児の平均のほぼ半分だという体重10.2キロまで痩せ細って餓死した翔士郎ちゃん。翔士郎ちゃんが亡くなってすぐ、赤堀被告はこんなことを言い出したといいます。

◆赤堀被告(共通のママ友の証言より)
「碇さんとのラインを消してるから消しとった方がいいよ」
「ラインの復元ってできるんかね?」

証人のママ友は、赤堀被告に証拠隠滅ともとれる依頼をされたと証言しました。

続いて出廷したのは、翔士郎ちゃんがかつて通っていた幼稚園の教諭です。

教諭は翔士郎ちゃんが亡くなる半年前に家庭訪問をした際の様子を語り、応対したのは母親の碇被告ではなく赤堀被告だったと証言しました。

◆赤堀被告(幼稚園教諭の証言より)
「なんですか!押しかけたりして」
「碇被告はうつ病でそっとしてほしい」

幼稚園の教諭は赤堀被告に追い返されたと証言しました。

その翌日、翔士郎ちゃんを幼稚園に送ってきたのも赤堀被告でした。

前日の家庭訪問について赤堀被告はー。

◆赤堀被告(幼稚園教諭の証言より)
「碇被告が過呼吸になった」
「家庭訪問されると困る」
「碇被告も家庭訪問に来てもらうのは困ると思っている」

翔士郎ちゃんを心配した家庭訪問をかたくなに拒み続けた赤堀被告ー。

幼稚園が送った事務手続きの手紙についても「こういうことをすると碇被告が不安がる」などと強い口調で抗議し、一家と外部の関わりを排除したということです。

31日も続く証人尋問には、支配されていたとされる碇被告が検察側の証人として出廷する予定で、赤堀被告を前に何を語るのかが注目されます。

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