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「JICA海外協力隊」隊員の確保が難航…ピーク時の6割程度に 西アフリカで活動した福岡の女性が思い語る

暮らし

14時間前

JICA(国際協力機構)から派遣されるJICA海外協力隊。

かつては青年海外協力隊と呼ばれていたボランティアですが、その希望者が集まりづらくなっています。

海外協力隊の経験がある福岡市在住の女性が現状への思いを語りました。



福岡市内の病院に管理栄養士として勤務する齊藤ちづるさんは、大学卒業後、病院に就職。

3年間勤めた後、JICA海外協力隊の一員として西アフリカのニジェールで2年間活動した経験があります。

◆齊藤ちづるさん
「高齢者の皆さんの食事を作っているときに、子供たちのためにこの仕事に就きたいなって思った」



JICAが派遣する海外協力隊は途上国を中心に派遣され、現地の人々と共に生活し、課題解決に貢献する活動を行います。

西アフリカのニジェールに派遣された齊藤さんは、子供たちの衛生状態や栄養状態の向上に取り組みましたが、食材を手に入れることすらままならない状況だったといいます。

◆齊藤ちづるさん
「赤ちゃん連れてきたお母さんに離乳食の指導をするという場面があって、雑穀の粉をお湯で柔らかく練って、お母さんたちは離乳食として食べさせていた。そこに野菜の粉を入れてみませんかとか、貴重品だけど卵の黄身の部分とか入れてみませんかという話をするような離乳食教室をさせてもらうことができた」



齊籐さんも参加した海外協力隊の派遣は、年に3回。

新型コロナの影響で2020年には派遣自体がほとんどなくなり、その後、派遣が再開してからは少しずつ回復傾向を見せていますが、最も多かった2009年と比べると現在は6割程度にとどまり、まだまだ途上国からの要請に応えられる人数を確保できない状況が続いています。



◆JICA九州 市民参加協力課 戸崎千尋さん
「若者が減っていることもあるかもしれないけれど、若者のコロナを経ての内向的になってきていることも原因としてはあるのかなとは感じています。途上国の要請数とこちらの派遣者が応えられないとすると、お互いのウィンウィンな関係が崩れてしまいかねない。途上国での活動を選択肢として持っていただけるような取り組みが必要」



齊藤さんは帰国後、現地での経験を職場で生かすとともに、小中学校で講演会を開いて、世界の情勢や命の尊さについて語り続けています。

◆齊藤ちづるさん
「発展途上国を見てきた分だけ、命の重さというのはとても感じている。きょう生きていることが豊かだというのは、自分が話す端々に感謝を込めて伝えていきたいなと思っている」

◆これまでに90以上の国・地域で活動

JICA海外協力隊は1965年から始まり来年60周年を迎えますが、これまで90以上の国・地域で45000人を超える人が活動してきたそうです。

9月28日から2日間、福岡市・天神のエルガーラ・パサージュ広場で「JICA海外協力隊まつり」が開催されます。

イベントでは世界の雑貨や料理などが楽しめるほか、JICA海外協力隊の活動のパネル展示や民族衣装体験個別相談コーナーもあります。

JICA海外協力隊の今年の秋の募集は10月1日から始まるということで、興味のある方はぜひまつりに参加してみてはいかがでしょうか。
JICA(国際協力機構)から派遣されるJICA海外協力隊。

かつては青年海外協力隊と呼ばれていたボランティアですが、その希望者が集まりづらくなっています。

海外協力隊の経験がある福岡市在住の女性が現状への思いを語りました。
福岡市内の病院に管理栄養士として勤務する齊藤ちづるさんは、大学卒業後、病院に就職。

3年間勤めた後、JICA海外協力隊の一員として西アフリカのニジェールで2年間活動した経験があります。

◆齊藤ちづるさん
「高齢者の皆さんの食事を作っているときに、子供たちのためにこの仕事に就きたいなって思った」
JICAが派遣する海外協力隊は途上国を中心に派遣され、現地の人々と共に生活し、課題解決に貢献する活動を行います。

西アフリカのニジェールに派遣された齊藤さんは、子供たちの衛生状態や栄養状態の向上に取り組みましたが、食材を手に入れることすらままならない状況だったといいます。

◆齊藤ちづるさん
「赤ちゃん連れてきたお母さんに離乳食の指導をするという場面があって、雑穀の粉をお湯で柔らかく練って、お母さんたちは離乳食として食べさせていた。そこに野菜の粉を入れてみませんかとか、貴重品だけど卵の黄身の部分とか入れてみませんかという話をするような離乳食教室をさせてもらうことができた」
齊籐さんも参加した海外協力隊の派遣は、年に3回。

新型コロナの影響で2020年には派遣自体がほとんどなくなり、その後、派遣が再開してからは少しずつ回復傾向を見せていますが、最も多かった2009年と比べると現在は6割程度にとどまり、まだまだ途上国からの要請に応えられる人数を確保できない状況が続いています。
◆JICA九州 市民参加協力課 戸崎千尋さん
「若者が減っていることもあるかもしれないけれど、若者のコロナを経ての内向的になってきていることも原因としてはあるのかなとは感じています。途上国の要請数とこちらの派遣者が応えられないとすると、お互いのウィンウィンな関係が崩れてしまいかねない。途上国での活動を選択肢として持っていただけるような取り組みが必要」
齊藤さんは帰国後、現地での経験を職場で生かすとともに、小中学校で講演会を開いて、世界の情勢や命の尊さについて語り続けています。

◆齊藤ちづるさん
「発展途上国を見てきた分だけ、命の重さというのはとても感じている。きょう生きていることが豊かだというのは、自分が話す端々に感謝を込めて伝えていきたいなと思っている」

◆これまでに90以上の国・地域で活動

JICA海外協力隊は1965年から始まり来年60周年を迎えますが、これまで90以上の国・地域で45000人を超える人が活動してきたそうです。

9月28日から2日間、福岡市・天神のエルガーラ・パサージュ広場で「JICA海外協力隊まつり」が開催されます。

イベントでは世界の雑貨や料理などが楽しめるほか、JICA海外協力隊の活動のパネル展示や民族衣装体験個別相談コーナーもあります。

JICA海外協力隊の今年の秋の募集は10月1日から始まるということで、興味のある方はぜひまつりに参加してみてはいかがでしょうか。

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