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北九州の味「資さんうどん」買収した社長に聞く 数年以内に国内で3倍の200店舗へ 台湾など海外進出も視野 自信の根拠は「出汁」

暮らし

2024/11/11 18:45

北九州発祥の「資さんうどん」が全国、そして海外へ。

10月、「資さん」を買収した外食大手のトップが単独インタビューに応じ、今後の構想を明かしました。

甘めのだしに柔らかくもっちりとした麺。

一番人気の「肉ごぼ天うどん」をはじめとして、福岡県北九州市で愛されてきた「資さんうどん」です。
さかのぼること2カ月前。

「資さん」に関する驚きのニュースが飛び込みました。

ガストなど3000店舗を展開する飲食チェーン「すかいらーくホールディングス」による買収が発表されたのです。

買収額は240億円にも上り、街では動揺が広がりました。

◆北九州市民
「え、まじすか!すかいらーくに買収される…本当ですか?やばいっすね」

資さんが全国チェーンに?

買収がもたらすものとは…

取材班は東京にある「すかいらーくホールディングス」本社の金谷実社長を訪ねました。
資さんうどんは、1976年に北九州市で創業、半世紀近い歴史を持ち、現在は九州を中心に約70店舗あります。
まず社長が明かしたのは、今後の店舗展開についてです。

◆すかいらーくHD 金谷実 社長
「3年から5年の数年以内に3倍くらいの200店規模にはできるかなと。そのくらいのスピード感を持ってやる」

5年以内に3倍の規模に拡大へ。
12月には関東地方への初出店となる千葉県八千代市でのオープンを控えています。

その現場近くの住民は…

◆千葉県八千代市の人
「ネットニュースでできるというのを見て、すごいおいしそうだなって楽しみですね。ごぼう天食べてみたいですね」

Q.ここにできるんですよ
◆福岡出身・千葉県八千代市の人
「えっ!!食べに来るよ!嬉しいよ、行くよ。(関東の人も)好きになると思うよ」

来年には、1月の東京・両国への出店を皮切りに10店舗のオープンが予定されていて、さらに全国チェーン化を加速させたい狙いです。

店舗拡大を進めるにあたっては、新規出店だけでなく、ガストなどすかいらーくの既存店を転換する方式も活用する方針だといいます。
◆すかいらーくHD 金谷実 社長
「讃岐うどんだけではないうどん文化を全国に広めるっていうのはワクワクしますね」

今回の買収により全国へ羽ばたくチャンスを得た資さんですが、北九州市民はある懸念を抱えていました。
◆北九州市民
「味が変わらないように、資さんの味を引き継いでおいしいのを食べさせてください」

◆北九州市民
「北九州の元の味は変えないでください」

◆北九州市民
「(関東の)うどんは辛いからね。醤油味。だからあまり東京では食べられない気もする」
◆すかいらーくHD 金谷実 社長
「なるほど…」

慣れ親しんだ味が変わってしまうのではという懸念です。

◆すかいらーくHD 金谷実 社長
「味やサービスを変えないというのはもう大前提で考えています。今の味のままで関東でも十分通用すると思っています。それはいろんな事象から我々確信していました」

関東でも通用するという「資さんうどん」の味。

その確信の裏には、資さんの「だし」へのある分析がありました。

◆すかいらーくHD 金谷実 社長
「理化学分析したんですけど、資さんの出汁っていうのは、旨味成分のアミノ酸がすごく多くて、全国に通用しているラーメンのチェーン店の出汁とかなり近い。資さんはどこにでも出店できるだろうというのが我々の見立て」

その上で社長は、全国展開のさらに先、「海外進出」も見据えています。

◆すかいらーくHD 金谷実 社長
「近い将来、台湾への出店というのを考えたいと思ってます」

台湾に約70店舗を持つすかいらーく。

資さんのうどんは現地の関係者からすでに高い評価を得ているといいます。

◆すかいらーくHD 金谷実 社長
「まずは来年、国内でいろんな実験をして、めどが立てば再来年あたりには。親日ですし、まずそこから東南アジアに広げていくっていう感じになるかなと」
北九州から世界へー

飛躍に期待が高まる資さんうどんですが、金谷社長が強調したのは、あくまで“北九州の資さん”を尊重していくという強い決意です。

◆すかいらーくHD 金谷実 社長
「北九州のソウルフードとして『資さんうどん』の味・サービス・品質を守りながら全国チェーンにできるお助けができればなという風に考えてます。ぜひよろしくお願いします」

今後の注目は、全国進出に向けた店舗拡大です。

現在は71店舗あり、これを3年から5年かけて200店規模に広げたいということです。

ただ、全国にはうどんチェーンの2大巨頭、「丸亀製麺」と「はなまるうどん」があります。

丸亀製麺が840店、はなまるうどんが418店、現時点での店舗数では大手2つにまだまだ及ばない状況です。

しかも、この2つは讃岐うどんで、全国的には「硬い麺が支持されている」とも言えますが、すかいらーくHDの金谷社長は自信たっぷりに「最終的には1000店舗くらいの規模になっても不思議じゃないブランド」と胸を張っています。

その理由がやはり「出汁の圧倒的な美味しさ」ということです。

12月には早速、関東1号店がオープンする資さんの躍進に今後も注目です。

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